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エイジェンシー(Agency)とは。

|2008年4月21日 23:51| 個別ページ | コメント(0)

前回のつづきである。オーダブルで「VangoNotes for Cultural Anthropology」という文化人類学のオーディオブックを購入した。ネットからダウンロードするのに成功したので、とりあえず第1章を聴いてみた。セクション1はビッグアイデア、セクション2はテスト、セクション3はキータームである。

  audible3.gif

キータームの説明では、現在の人類学でよく出てくる重要語「Agency」というワードも説明されていた。

Agencyとは何か? このことばは、わかったような、わからないようなところがあるむずかしいものであるが、英語で説明されると、ひと味ちがう。

The extent to which menbers of a particular culture can and do excercise choice and free will on every day lives.

※聴き取り能力が低いので、まちがっていたらご指摘ください。

can and do というところがよくわからないが、訳すと「特定の文化に属する人が、日常生活において選択と自由意志を実行できる範囲」という意味である。

一般に「Agency」は「行為主体」と訳されているが、それとはまったくちがう意味である。はっきりいって「行為主体」は誤訳ではないか。このオーディオブックの英文の説明では文化が人の行為を制限するということが前提となっている。しかし、翻訳の「行為主体」では自由意志を強調した近代的主体とどこがちがうのか、まったく見えてこない。

文化による行為の制限という文化概念が理解されておらず、つまり、「文化」の理解がまちがっているのである。「行為範囲」とでも訳したほうがいいのではないか。

しかも、「主体」という西洋哲学においてきわめて重要なタームを、訳出上の必然性なしに使用するのは、かな~りヤバイことである。

専門的な話になって申し訳ない。このように、英語のテキストはいろいろとためになる、あるいは日本語で考えているだけではわからないことがわかる有意義な教材なのである。

●エイジェンシーを考えるなら、コレ↓

ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱
ジュディス バトラー
青土社
1999-03
平均評価点4.0
コメント:「ジェンダー」の悲劇
コメント:様々であることを許容する世の中に
コメント:フェミニズムの本だろうか?
コメント:衒学的な「トンデモ本」として楽しめます。
コメント:きわめて刺激的な書


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